556.角膜の病気
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
秋気身にしみる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。本日のテーマは「角膜の病気」についてです。
●角膜とは
角膜とは、眼球の最も前にある透明な膜のことを言います。角膜は外部と接触しているため、感染や乾燥などのトラブルが起こりやすい部分です。角膜には様々な種類の病気がありますが、その中でもいくつかの病気をとりあげ、ご紹介いたします。
● コンタクトレンズによる上皮障害
コンタクトレンズの不適切な使用や、間違ったコンタクトレンズケアによる感染性が原因となって起こります。軽度な場合でもまぶしさや、流涙、異物感などの症状が出てきます。ひどくなると目の痛みや充血、目やにが出たり、角膜の一部が白く濁ったりします。また、進行とともに実質、内皮にまで障害が及ぶ場合があります。また、長期使用による角膜の酸素不足のために引き起こされる内皮障害もあります。
● 角膜ヘルペス
角膜ヘルペスは角膜が単純ヘルペスというウイルスに感染して起こります。口唇ヘルペスと同様に風邪を引いていたり疲れているときなど、免疫力が弱っているときに表面化する可能性が高い病気です。発病すると目の充血や、異物感、涙、視力の低下などの症状があらわれます。再発が起きやすい病気なので、根気強く治療に取り組むことが大切です。
●円錐角膜
角膜の中央が円錐状に突出する疾患です。多くは思春期に発病し徐々に進行していきますが、30代以降はあまり大きく進行することはありません。両眼に発症しますが、左右の目で進行の程度に差があることが多いです。原因は今のところ不明ですが、目を強くこするなど外力が悪化の要因になるともいわれており、アトピーがある人に多い傾向があります。
突出が軽度であれば眼鏡やソフトコンタクトレンズの装用で良好な視力が得られますが、角膜の突出が進むとハードコンタクトレンズなどが必要になります。
●乾性角結膜炎(ドライアイ)
乾性角結膜炎とは、涙の量が少なくなったり涙の成分が変化することにより、目の表面の涙や粘膜に異常が起きる病気のことで、一般的にドライアイと呼ばれています。ドライアイの症状としては、目が疲れやすい、涙が出る、目の乾き、充血、痛みなどがあげられます。乾性角結膜炎の治療法としては、点眼液や人工涙液の、涙点プラグの挿入などがあります。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
●すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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