405.夕方視力が下がったように感じるのはなぜ?

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
秋らしくなりつつあるこのごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今週のテーマは、「夕方視力が下がったように感じるのはなぜ?」です。

夕方に視力が下がる現象は「夕方近視」、「夕方老眼」とも呼ばれています。
ではこの現象はなぜ起こるのでしょうか?
原因は主に3つあると言われています。

① 目の疲れ、眼精疲労
② 薄暗さなど、周りの環境
③ ドライアイ

① 目の疲れ、眼精疲労について
目が重く感じる、奥のほうが痛むなど、眼精疲労の症状の多くは目を酷使することで生まれます。
目がピントを調節する時に使われる筋肉を「毛様体筋(もうようたいきん)」と言います。
毛様体筋は筋肉なので、長く使う事により疲労し、動きが鈍くなっていきます。
特にパソコンやスマートフォンを長時間使ったり、本や資料など手元の細かい字を長時間見たりしていると、
近くにピントが合った状態のまま毛様体筋がこり固まってしまい、目の調節力が鈍くなってしまうことがあります。
この症状はこまめに目を休める、睡眠を十分にとる、目の緊張をほぐす目薬を使うなどすることで改善されることがあります。

② 薄暗さと周りの環境について
夕方になり、周りが暗くなっていく事も視力が落ちる原因と言われています。
暗いところにいる時、目は瞳孔を広げて光を多く取り込もうとします。そうすると、目の屈折率に変化が起こり、
少し近視が進んだ状態になります。
そのため、薄暗いところだと近視が強くなり、見づらく感じることがあります。
この症状は明るさによる自然な反応のため、電灯をつけることで自然に解消します。
特に運転時には早めにライトをつけることで視力の低下を防ぐことができ、交通安全にもつながります。

③ ドライアイについて
ドライアイは身近な眼疾患の一つですが、目の乾き以外にも様々な自覚症状を引き起こします。
視力が下がったように感じて眼科にかかったらドライアイだった、というのも珍しくはありません。
涙が目の表面に十分にあると光を綺麗に通すことができるため、クリアな視界を得ることが出来ます。
しかし、乾燥した環境に長時間いたり、目を酷使することでまばたきの回数が減ってしまうと涙が十分に出なくなり、
目の表面が滑らかでなくなります。このために見づらさ、かすみなどが起こることがあります。


ドライアイはそのままにしていると、目の傷や炎症の原因になる事もありますので、
少しでも気になる方は一度眼科にてご相談いただくと、適切な治療をすることが出来ます。


まとめ
夕方になると視力が下がる原因は主に「目の疲れ」、「明るさ」、「目の乾き」の3つです。
もしこれらの症状を感じている場合は、眼科でご相談いただければ適切なアドバイスを受けることが可能です。

 

 



●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。

※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。

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