382.緑内障は遺伝するのか
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
5月になり、新生活にも慣れてきた頃ではないでしょうか。
さて、今週のテーマは「緑内障は遺伝するのか」です。
緑内障とは、何らかの原因で視神経が障害され、視野(見える範囲)に欠損が出る病気です。
緑内障にも種類があり、その原因も様々です。
その原因のひとつに遺伝性もあるということです。
血の繋がった家族や親戚の方に緑内障の方がいるからといって、必ず全員が緑内障になるわけではありません。
緑内障の方がいる場合の方は、そうでない方よりも、緑内障になる確率が高いということです。
以前から、家族性で発症するものがあることが知られており、遺伝的因子と環境的因子の両方が
関係している多因子性・多遺伝子性疾患と考えられています。
まだ数%しかその原因は解明されていませんが、将来の研究が期待されています。
<先天性緑内障>
主に乳児期にみられます。
先天的に眼の構造に異常がある場合に発症します。眼球中の房水の排水溝にある前房隅角が発達異常を起こし、
房水が流れる繊維柱帯の機能が生まれつき低下しており、房水を排出する機能が悪くなり、著しい高眼圧となります。
先天性緑内障は、生まれつきだからと言って親からの遺伝とか言うとそうではなく、
原因は詳しく分かっていないものの、遺伝子に変異があるとされています。
日本では、40歳を超えると100人に3人は緑内障を発症するといわれております。決して珍しい病気ではありません。
下記の緑内障チェックを行い、ひとつでも当てはまれば、
一度緑内障の検査をすることをおすすめいたします。また、健康診断で、
「視神経乳頭陥凹拡大」「緑内障疑い」「高眼圧症」等でひっかかった場合も、検査をしましょう。
・緑内障チェック
□40歳以上 |
□眼圧が高いと言われたことがある |
□強度(-6.00D)以上の近視 |
□疲れやすい |
□家族に緑内障の方がいる |
□糖尿病の方 |
緑内障の検査のご予約はこちら
(https://www.ikec.jp/disease/ikec-glaucoma/)
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも
当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
-
院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
-
初めての方でもご予約できます。
-
常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
初めての方でもご予約できます。