375.飛蚊症は早く病院に行った方がいい?
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今回のテーマは「飛蚊症は早く病院に行った方がいい?」です。
そもそも「飛蚊症」とはどういう病気でしょうか?
実際には何もないのに、目の前にふわふわと黒い虫のようなものが浮いて見えるのが「飛蚊症」の症状です。
人によっては糸くずのようなものに見えたり、リングのようなものが見えたりと症状は様々です。
飛蚊症の中には治療の必要なものとそうでないものがありますが、その判断は自覚症状からは難しいため、
眼科専門医の診察を受ける必要があります。
飛蚊症をひき起こす原因は、目の中の硝子体(しょうしたい)にあります。
眼球の中には硝子体という透明なものが詰まっています。
この硝子体は透明なものですが、加齢とともに成分が変化し、濁ってきたり、一部がシワのようになったりすることがあります。
このにごってきた部分が飛蚊症の正体です。
物を見るときに光が目の中を通りますが、その際、この濁りが網膜に影のように映るため、「黒いふわふわとしたものが見える」という症状が現れます。
飛蚊症は、加齢に伴う生理的なものであれば、特に治療の必要はありません。しかし、時には網膜はく離や硝子体出血など、
重篤な眼疾患の症状として現れることもあります。
網膜はく離は、加齢に伴って硝子体がはがれることや、外傷によって目の形が変形してしまうことによって起こることがあります。
はがれた硝子体に引っ張られて、網膜に小さな穴があき、そこから目の中の液体が入り込むことで網膜はく離を起こすのが、裂孔原性網膜剥離です。
初めて飛蚊症の症状を経験した方は、それが生理的なものなのか、網膜剥離などの眼疾患によるものか、
眼底検査をして医師の判断を仰ぐ必要があります。
飛蚊症の症状がある方も、見え方が以前と変わった、数が増えた、影が濃くなった、などの変化がある方は、
その都度眼底検査をして、医師の診察を受けることで適切な処置を受けることができるようになります。
そのため、「飛蚊症は早く病院に行ったほうがいい?」の答えは「YES」です。
治療の必要がないとわかれば安心できますし、治療の必要があるものは早期に治療を開始すれば、症状の悪化を防ぐことが出来ます。
定期的な受診とフォローアップで目の健康を長く守りましょう。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも
当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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