358.生理的盲点
こんにちは。
池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今回のメルマガのテーマは「生理的盲点」についてです。
まず、「盲点」とはなんでしょうか?
人間の目は網膜に左右に一つずつ「盲点」という何も見ることができない点があります。
この部分は視神経が集まって束になっており、「視神経乳頭」と呼ばれています。
視神経乳頭には光を感じる「視細胞」が存在せず、この部分に光が当たってもその信号は脳に届きません。そのため、脳は「見えていない」と判断します。
両眼で見ているときはお互いの目がお互いの盲点を補うように機能しているため、盲点の存在を意識することはあまりありません。
しかし、片目ずつで物を見ているときには、盲点の存在を確認することができます。
目と脳は片目ずつでも色や背景を補うことが出来ます。
先ほどの実験を背景に色のある図を使ってやってみると、脳が勝手に背景の黄色を補っていることが分かると思います。
脳と目の、見え方を補う機能はとても高度なため、緑内障や黄斑変性など、視野が欠けてしまう病気は、かなり進んでいても脳が勝手に視覚情報を補ってしまうため、視野の欠けている症状を感じないことがあります。
そのため、健康診断などで緑内障の疑い、と診断された場合は「視野検査」という検査を行い、機械で視野の欠けがないか検査する必要があります。
定期的な健康診断とフォローアップで目の健康を守りましょう。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも
当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
-
院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
-
初めての方でもご予約できます。
-
常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
初めての方でもご予約できます。