310.ものもらいは人にうつるでしょうか
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。皆様いかがお過ごしでしょうか。
皆様いかがお過ごしでしょうか。お風邪など召されませぬよう御自愛ください。
今回のテーマは「ものもらいは人にうつるのか」です。
ものもらいは主に「麦粒腫」と「霰粒腫」という2つの疾患の総称です。
麦粒腫は、睫毛の根元にあるマイボーム腺という油を分泌する腺が細菌感染により炎症を起こし、瞼が腫れてしまう疾患です。
また霰粒腫は、マイボーム腺の出口が詰まって炎症を起こし、肉芽となってしまう疾患です。細菌感染を伴うことはありません。
麦粒腫によるものもらいの場合は、ウイルスではなく細菌が原因であるといえます。
細菌には、ウイルス性の疾患ほどの強力な感染力はありません。
眼科的に重要なウイルス性の感染症には、はやり目があります。アデノウイルスが原因であり、、
接触感染で広がっていく、ヒトからヒトへの感染力が非常に高い疾患です。ドアノブや駅のつり革などを介してウイルスが広がり、
そこから眼をこするなどして感染を起こすため、周囲にうつさないように十分注意して生活する必要があります。
一方、ものもらいは人が皮膚や鼻に持っている黄色ブドウ球菌という細菌が主な原因菌といわれています。
黄色ブドウ球菌は健康な人の身体からも検出されうる、自然界に多く存在する細菌です。
体調不良などによる免疫機能の低下、ホルモンバランスの乱れ、体質的なものによってマイボーム腺が細菌感染を起こし、
麦粒腫を引き起こします。
ウイルスほどの強力な感染力はありませんが、菌に汚染された目薬を他の人が使ったり、
患部に触れたタオルで顔を拭いたりして菌に触れてしまうと、感染を起こすこともあります。
患部を清潔に保ち、充分に注意して生活を送りましょう。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
-
院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
-
初めての方でもご予約できます。
-
常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
初めての方でもご予約できます。