307.ものもらいの種類と違いについて
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
皆様いかが、お過ごしでしょうか。
今週のテーマは「ものもらいの種類と違いについて」です。
「ものもらい」とは、麦粒腫と霰粒腫という2つの疾患の総称で、原因や症状はそれぞれ異なっています。
ですが、どちらも人から人へうつることはありません。
麦粒腫と霰粒腫それぞれの特徴についてご紹介いたします。
「麦粒腫」
原因:まぶたにある汗や脂の分泌線に細菌が入り込んで起こる細菌感染です。感染を起こす場所により、
内麦粒腫と外麦粒腫にさらに分類されます。
症状:初期には痛痒さと局所的な赤みが出現し、炎症が強くなると徐々に痛みや赤み、腫れが強くなってきます。
化膿が進むと腫れた部分から膿が出てくることもあります。
治療:一般的には炎症・化膿を抑えるための抗生物質の点眼薬や軟膏が処方され、症状によって異なりますが、
通常1週間程度で良くなります。治療を行っても良くならない場合には、切開をして中の膿を出します。
「霰粒腫」
原因:まぶたにある脂の分泌腺(マイボーム腺)がつまって、しこりができて起こります。
症状:腫れや異物感がありますが、痛みを感じることはほとんどありません。細菌感染を起こし炎症を伴った場合には痛みが出ることもあり、
これを化膿性霰粒腫と呼びます。
治療:一般的には抗生物質の点眼薬や軟膏と、ステロイド(抗炎症剤)の点眼薬や軟膏が処方されます。
しこりの大きさによっては自然に吸収されることもありますが、治療をしても数ヶ月しこりが残ってしまうこともあります。
症状が長引く場合には、切開をして中身を出します。
麦粒腫・霰粒腫のどちらも、薬を使っての治療での完治が難しい場合には切開を行いますが、
切開を行うかどうか、切開の時期は、医師の判断と患者様のご希望により決定いたします。
切開をご希望の場合、一度 担当医師に状態を診せていただき、医師と相談の上で後日のご予約をご案内させていただきます。
お気軽に医師・スタッフへご相談下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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