263.散瞳の目薬を入れると眼はどのような状態になるのか
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今年もあとわずかとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回のテーマは「散瞳の目薬を入れると眼はどのような状態になるのか」です。
1)散瞳とは
黒目の中心には瞳孔という、ピントを調節する小さな穴があります。
散瞳剤という目薬を使うことにより、検査の光が当たっても瞳孔を閉じにくくすることを散瞳といいます。
2)どんなとき、なんのために散瞳をするのか
目の奥を詳しく観察する『眼底検査』を行うときに散瞳を行います。
眼底検査は、主に網膜(目の奥)に病変があるとき、疑われるときに行う検査です。
瞳孔を大きく開いた状態にすることによって、
・瞳孔を大きくしないとみることができない部位の観察ができる
・ 検査の精度が上がり、他の疾患の発見にもつながる
などのポイントがあります。
3)散瞳のメカニズム
瞳孔を囲う黒目(正式には虹彩といいます)にある瞳孔の大きさを調節する筋肉と、目の中のレンズ(水晶体)の厚みを変えてピントの調節をする毛様体筋という筋肉を、散瞳剤を使って麻痺させます。
眼科で使用される散瞳剤によって効果の持続は異なり5~6時間かかるものから、2~3日間持続する点眼剤があります。
4)散瞳したときの見え方
瞳孔が大きく開くことによって、目に入る光の量が増えて眩しい状態が続きます。
同時に、ピントを合わせる毛様体の筋肉も麻痺するので、本や携帯の画面などの小さい文字が見えにくくなってしまいます。
5)散瞳の持続時間と散瞳後の注意
散瞳剤の効果は約6時間続くので、そのあとのスケジュールには十分注意が必要です。
(個人差がありますが、時間がたつと自然に元に戻ります。)
特に、車やバイク、自転車の運転は非常に危険ですのでおやめ下さい。
散瞳検査を行う日は、車でお越しにならないようにお気をつけください。
初診、あるいは久しぶりに受診される方で散瞳検査の希望があれば、
予約にその旨をご記入ください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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