254.眼科で処方される漢方
こんにちは。池袋サンシャイン通眼科診療所です。
徐々に涼しくなり、過ごしやすい季節になってきましたね。
今週のテーマは「眼科で処方される漢方」です。
1.漢方について
漢方は中国で生まれた体系医学です。その起源は遠く2千年以上もさかのぼります。そして、日本にも古くから伝わり、独自の発展をとげました。病院では、服用が簡単な「エキス剤」が広く使われています。これは、煎じ薬を濃縮乾燥させたもので、そのままお湯に溶かすだけで飲めます。現在、漢方薬は小青竜湯をはじめ約150種類の方剤が保険適応となっています。
漢方薬は、複数の生薬を組み合わせた薬でそれぞれの生薬が、多くの有効成分を含んでいるので、1処方でもさまざまな作用を持っています。ですから、複数の病気や症状に対する治療に有効で、慢性的な病気や全身的な病気の治療など複雑多彩な症状に効果を発揮します。
2.眼科で処方されることの多い漢方薬
・麻黄剤
病院でも処方される機会の多い漢方薬のひとつです。体を温め病気を発散して治す効果があり、
鼻カゼのほか、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、花粉症などに広く用いられています。
当院ではアレルギーをお持ちの方に処方される場合が多いです。
・気剤
熱や炎症をさまし、腹直筋など筋肉の緊張をゆるめる働きをする働きや気分を落ち着けたり、
動悸をしずめる作用のある生薬が含まれます。具体的な症状としては、イライラ感や不眠などの精神神経症状、
あるいは、手足のふるえ、けいれん、子供の夜なき、ひきつけなどに適応します。当院では、眼瞼痙攣の症状の方に処方されることが多くあります。
・補気強壮剤
泌尿器の働きを高め精力をつける薬です。足腰の冷えや痛み、しびれ、夜間頻尿、多尿、尿量減少、
むくみ、かすみ目、皮膚のかゆみなどに用います。眼科領域ではかすみ目に効果があるといわれています。
●漢方薬にも副作用があります。処方をご希望の場合は、医師にご相談ください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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