239.甲状腺眼症について
こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
徐々に夏らしくなってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
さて、今週のテーマは「甲状腺眼症」です。
1)甲状腺眼症とは
甲状腺眼症とは、甲状腺自体の機能の正常・異常に関わらず、抗体が眼の奥にある眼球を
動かす筋肉や脂肪に炎症や浮腫(腫れ)を起こす事により様々な眼の症状を起こすのが甲状腺眼症です。
2)甲状腺眼症の症状
初めの症状は、瞼の赤みや腫れ、眼窩部の腫れ(炎症性浮腫)による目の奥の痛みや重さなどがあります。眼窩部の腫れに押し出される形での眼球突出・眼球運動の障害・上眼瞼後退が起きます。また進行すれば、視神経を圧迫する可能性もあります。
患者さん本人の訴えとしては、「鏡で見た時に、私の眼が飛び出して見えるんです」「瞼が腫れているんです」という整容面的なものや、眼球運動が障害された事によって起きる複視(物がダブって見える症状)や、充血などが主です。初期の段階では結膜炎や眼瞼炎との判別が難しく、眼科医でも診断が困難な場合もあります。
3)甲状腺眼症の治療
眼科的には、腫れてしまった脂肪や筋肉を元に戻す事が治療になります。ステロイドの投与などでコントロールを行います。また眼球運動の異常によるダブりが強く、生活のうえでの不便が強い場合は、眼の筋肉を短くする手術を行う場合もあります。早期の治療であればあるほど効果が期待できると一般的に言われています。
内科での甲状腺のコントロールが良好でも、眼の症状が良くなるとは限らない点です。内科領域の治療だけでなく、眼に症状がある場合は眼科とも連携をとる事が重要です。
甲状腺眼症に限らず目について気になること、ご不明な点がございましたら、当院へご相談ください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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