214.緑内障の検査項目
今年も残り少なくなりました。
皆様いかがお過ごしですか?池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今回のテーマは「緑内障の検査項目」です。
緑内障とは
目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気です。一度障害を受けた視神経は、再生することがないため、緑内障は失明する危険を伴う大変怖い病気といわれます。近年の緑内障検査の進歩は、治療方法の進歩と共に、緑内障治療に大きな影響を与えています。今回は当院で行っている検査内容について説明させて頂きます。
緑内障診断に必要な検査項目
1)眼圧検査
眼圧の測定は緑内障の検査のなかで最も基本的で重要な検査です。眼圧測定の方法には空気を眼の表面にあてて測定する非接触型空気眼圧計と直接器械をあてて測定する圧平型眼圧計があります。眼圧の正常範囲は一般的には10-21mmHgとされていますが、日本人では正常眼圧緑内障の頻度が非常に高いので、眼圧がこの範囲にあるというだけでは安心できません。治療の際には、視野検査の結果や視神経乳頭の所見等を総合的に判断して、個々に目標眼圧を設定します。
2)隅角検査
この検査は、点眼麻酔剤を点眼し、角膜保護剤をのせた医療用コンタクトレンズ(隅角鏡)を眼に接触させ、隅角(眼の中の水の排水口の部分)に異常ないかどうかを観察します。
3)眼底検査
眼の奥の視神経の状態をチェックします。
視神経乳頭の陥凹の評価や、視神経線維層の欠損などを見ます。
視神経乳頭は正常の人でも少しへこんでいますが、緑内障ではこのへこみが拡大していきます。また、緑内障の進行にともなって、網膜の神経線維層の欠損が所見として観察できるケースもあります。
4)視野検査
視野検査には検査員が光指標を動かしながら測定するものと(ゴールドマン視野計)、器械が自動的に光をだして測定する自動視野計(ハンフリー視野計)があります。
近年、自動視野計はプログラムの改良が進み、より短時間に患者さんに負担をかけないで検査ができるようになってきました。進行状態を把握するために定期的に行ないます。視野が欠ければ自覚的に気付くだろうと思われている方が多いのですが、実際には視野欠損はかなり進行するまで、自覚症状として現れないことが多いといわれています。
5)神経線維層厚測定
最新の光干渉断層計(OCT)で近赤外線を用いて、網膜の神経線維層の厚みを測定します。指標をのぞき込むだけで短時間に検査が終了します。患者さんにとっての負担が少ないことも大きな長所です。結果はカラーマップとグラフで表示されますので、経時的に定量的な比較を行い緑内障の進行の有無を判定できます。また、視野異常より先に、極めて早期の緑内障変化を発見できるため、健診で緑内障疑いや視神経乳頭陥凹拡大を指摘された方や自覚症状はないが親族に緑内障の方がいて緑内障を心配されている方には大変有用な検査機械です。
当院では視野検査と光干渉断層計の双方の結果を比較して総合的に評価し、緑内障の診察をおこなっております。上記検査ご希望の方はお電話もしくはホームページより、ご予約をお願い致します。
緑内障は自覚症状のないまま進行することが多い病気です。
緑内障の疑いがあると言われたことのない方でも40歳以上を過ぎたら1年に1回は必ず当院で検査を受けることをおすすめしております。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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