200.日食網膜症について

皆様如何お過ごしでしょうか、今年は残暑も厳しいようですが秋の実りも間近です。体に十分な栄養を補給し、夏の疲れを癒すよう心掛けてください。

さて、今月は「日食網膜症」についてです。

今年の5月21日に金環日食が見られ、それに先駆けてテレビやラジオで日食グラス等の使用が盛んに呼びかけられました。これがまさしく日食網膜症を防ぐための対策だったのですが、残念ながらこの日食後、日本全国で日食網膜症の患者が急増したという報告がございます。

日食網膜症について簡単にご説明致しますと、人の目は黒い部分の角膜、レンズの役割の水晶体、目の奥の内側にある網膜によって、色や形などを認識しています。太陽光を虫眼鏡で集めると紙などに火がつきますが、これと同じように太陽を直視すると、強い光が水晶体を通過してしまい網膜部分が焼かれてしまいます。このような状態を「日食網膜症」といいます。

〈予防方法〉
予防方法は、有害となる強い太陽光の侵入を防ぐことです。日食など太陽を観察する時、サングラスや下敷き、煤を付けたガラス、カラーネガフィルムによる遮光等を使えば安全ではないかとお思いになる方もおられると思いますが、それではいずれも不十分なのです。必ず日食グラスや専用の偏光サングラス等を使う必要がございます。

〈症状〉
網膜はカメラに例えるとフィルムにあたります。フィルムが部分的に焼けてしまうと、映像はそこだけ抜け落ちてしまいます。これと同じ状態が日食網膜症では、太陽光によって目のフィルムである網膜に起こります。これにより、目に痛みや熱さ、疲労感やめまい、視力低下や中央が見づらい等の症状が起こることもあり、ひどい場合には失明を引き起こすことまであるのです。

〈検査〉
まず問診時に、日食観察時はどんな方法で観察したのか(直接観察したのかまたは、どんなな物を使用して観察したか)・太陽を見つめた時間や当時の天候・症状が出た時期などを詳しく聞いた後、視力や眼圧検査などの基礎検査を行います。場合によっては、網膜の状態を詳しく見るために眼底検査やOCTを行います。

眼底検査とは、散瞳薬を使って瞳孔を広げ、検眼鏡を使って瞳孔から眼球の奥の網膜の状態を調べる検査です。
OCTとは、光を照射して得られたエコー情報を再構成して断層像を表示し、網膜の状態を見る検査です。

〈治療〉
日食網膜症には有効な治療法はありませんが、眼科医にご来院いただき、経過観察をしながら回復を待ちます。網膜の損傷の度合いによっては、すぐに回復する場合も御座いますし、長い時間を要する場合もございます。


日食等太陽の観察中や観察直後は無症状であっても、数時間後や数日後と時間を経てから症状が出ることも御座います。また、日食で太陽を直接見なくても、日常的に日差しの強い太陽光は降り注いでおりますので、目にダメージが与えられています。もし、目に違和感が御座いましたら、是非当院へ起こしください。スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

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