154.仮性近視について

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所でございます。
そろそろ冬らしくなってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは、「仮性近視について」です。

仮性近視は偽近視、学校近視ともいわれ、初期の近視の中にこの状態の方が含まれております。人間の眼の中には毛様体というピントを合わせるための筋肉があります。近くの作業を頻繁に行うと、この筋肉が過度に緊張し、遠くを見ようとしてもゆるまなくなります近くの作業を多くすると、この筋肉が過度に緊張して、遠くを見ようとしてもゆるまなくなります。この状態を調節緊張、仮性近視と呼びます。

これは成長する子どもの目の生理的変化によるもので、病的な要因によるものではありませんが、遺伝や近業(目の近くで行う作業)の多い環境の影響があるといわれています。

仮性近視のチェック
子どもの様子を観察した際に、生活のなかで集中力や落ち着きがなく、 テレビ・パソコンに近づいて見るようであればさらに以下の点に注意しましょう。
□よく目を細めている □「目が痛い、目が疲れた」と言う
□目つきが悪くなった □学習などに根気がなくあきっぽい
□見えにくい様子がある □視力が0.9以下
□よく転んだり、つまづいたりする □以前より視力低下が進んだ
これらの点にあてはまれば仮性近視が疑われる為、当院を受診することをおすすめします。

仮性近視の予防

仮性近視の予防として、ゲームする場合には時間を1日30分以内に制限し、テレビは3メートル以上離れて見ることが挙げられます。また、本を読むときには30センチ離して読むようにしましょう。

仮性近視の治療法

当院では点眼による治療をおこなっており、筋肉の緊張をほぐす点眼を就寝前に行います。
点眼後30分から1時間で毛様体筋の緊張は完全に取れ、その状態が5~6時間続きます。
この点眼をすると、瞳も広がり見づらくなりますが、翌朝には元に戻ります。
毎日繰り返すことで、緊張しっぱなしにならない毛様体筋をつくります。
そのほかでは、仮性近視の治療法としてワックという視力回復訓練機を使用します。
双眼鏡のように機械の中を覗くようになっていて、遠くの景色を見たりします。
遠くを見る望遠訓練によって、毛様体筋の緊張がとけます。初期の老眼対策、予防にも使われることがある機械です。
こちらの治療法を希望される方はご予約が可能です。お気軽にご相談下さい。

●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。

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