811.喫煙者は目の病気になりやすい?
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
暑さのなかにも秋の気配を感じはじめた今日この頃、皆様どうお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「喫煙者は眼の病気になりやすい?」です。
タバコに含まれるニコチンには、血管収縮作用があり血流が悪くなるため、目の健康にも影響してきます。
主に、毛細血管の血流が悪くなり、視力低下や失明、眼圧上昇を引き起こします。
また、タバコを吸うことでビタミンCが失われ、視力の維持に必要なビタミンB1、B2が
欠乏されます。
これは、喫煙者だけではなく、受動的に吸わされている方々も同様に影響されます。
むしろ、主流煙よりも副流煙の方が、影響は多いと言われています。
タバコが原因で考えられる眼疾患として、加齢黄斑変性、白内障、緑内障があげられます。
【加齢黄斑変性】
加齢黄斑変性症は、加齢に伴う黄斑の変化により起こる疾患で、高齢者の失明原因のひとつです。脈絡膜から発生する新生血管の有無で「滲出型」と「萎縮型」に分類されます。喫煙による酸化ストレスが目に蓄積すると、加齢黄斑変性の背景にある炎症を引き起こすと言われています。また、喫煙者は非喫煙者に比べて約2.5倍発症のリスクが高いとも言われています。
【白内障】
白内障は、さまざまな原因によって水晶体が濁ってしまう症状のことです。 水晶体が濁ると、光がうまく通過しないので、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなり、視力が低下します。非喫煙者に比べて喫煙者は早期に発症することがわかっており、1日20本以上タバコを吸う人は、非喫煙者に比べて発症率が2倍になります。
【緑内障】
緑内障は、何らかの原因で視神経が障害され視野(見える範囲)が狭くなる病気です。
その原因の中に、眼圧上昇が含まれます。煙の成分のニコチンが、血管を収縮させ、
血行を悪くし、眼圧上昇など、視神経に悪影響を及ぼします。
上記の眼疾患は、他の原因も様々ありますが、タバコを止めれば、発症のリスクも
少なくなりますので、ぜひ、禁煙にチャレンジしてみてください。また、副流煙でもリスクは上がるため吸わないよう注意しましょう。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも
当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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