782.後発白内障とは
こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今週のテーマは【後発白内障とは】です。
白内障手術後、数ヶ月から数年してから、また「まぶしくなる」「視力が下がる」「目がかすむ」といった症状が出てくることがあります。これは「後発白内障」といわれるもので、手術で挿入した眼内レンズを包んでいる水晶体の後嚢が濁ってくるために起こります。
手術をした患者さんの約20%が5年以内に発症することが多く、比較的高い頻度でおこる白内障の術後合併症です。
【原因】
白内障手術では、混濁した水晶体を取り除いて、水晶体嚢に眼内レンズを挿入していくのですが、その水晶体嚢には一部の細胞が残留しています。
この細胞は時間経過とともに増殖を繰り返していき、その増殖した細胞により眼内に透明性がなくなるほどの濁りを起こし、後発白内障を発症させます。
【治療方法】
後嚢が多少混濁しても視力に影響がなければ、そのまま放っておいて構いません。
見えづらさが深刻になってきたら、YAGレーザーで水晶体嚢の後ろ側(見え方に関係する部分)の濁りを取り除きます。
治療は麻酔薬を点眼して、レーザー用のコンタクトレンズを装着します。
レーザーを後嚢に照射して濁った後嚢の水晶体嚢を切開します。
これにより眼内に入ってくる光を調整します。
レーザーによる治療は通常、痛みもほとんど無く、翌日には視力が回復します。
後発白内障を完全に予防することは難しいため早期的な発見が必要ですので、専門医の指示・意見のもと定期的な検診を受診することが不可欠です。
当院では、YAGレーザーを設置し治療を行っておりますので、ぜひご相談下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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