771.高血圧と眼科の関係性
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。日ごとに寒さがつのってまいりますが、いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「高血圧と眼科の関係性」です。
【高血圧】
高血圧とは塩分の取り過ぎや、肥満、飲酒、遺伝的体質などが影響して、血圧が高い状態が長く続いている状態のことです。心臓が収縮して血液を送り出した瞬間の血圧が140以上、またその後心臓が広がるときの血圧が90以上である場合に高血圧と言います。また、高血圧は目の病気を引き起こすリスクを高めると考えられています。今回は高血圧と特に関連性が高い病気を2つ紹介します。
【高血圧性網膜症】
血圧が上がると眼底の動脈が細くなり、この変化の軽い場合を「高血圧性眼底」といいます。そして、変化の度合いがひどく、網膜に出血や白斑、むくみが現れた状態を「高血圧性網膜症」といいます。きわめて悪化するとそれらの所見に加えて、視神経乳頭に浮腫が生じます。初期はほとんど自覚症状がありませんが、眼底検査をすると、高血圧の程度にしたがって様々な変化が見られます。また症状が進行すると視力の低下が起こる場合があります。
【網膜静脈閉塞症】
網膜を通る血管が詰まり、酸素や栄養の供給が滞ってしまう状態を網膜静脈閉塞症といいます。主な症状は視力の低下と視野の欠けですが、閉塞する部位によっては自覚症状が無い場合があります。
【主な検査】
視力検査や眼底検査を行い、網膜を詳しく観察します。また、眼底検査では医師の判断で目薬を使用して瞳孔を開く可能性があります。
【治療】
高血圧性網膜症が進行した場合には、新生血管の抑制と硝子体出血の予防を目的に、レーザー光凝固術を施します。また、黄斑に浮腫が起きている場合には、浮腫改善効果のある「抗VEGF薬」を直接眼内に注射することもあります。
【まとめ】
高血圧は目の病気を引き起こす一因になります。また、自覚症状を伴わない場合も多いので、定期的に検査を受けるようにしてください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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