112.薬品が目に入った時の対処法
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
寒い日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。お体ご自愛くださいませ。
今週のテーマは「薬品が目に入った時の対処法」です。
●生活に欠かせない薬品
= 日常でよく利用する洗浄剤は眼にとっては非常に危険です =
住まいや職場の掃除に洗浄剤を使うことは非常に多いと思います。
もしも、その洗浄剤が眼に入ってしまった場合どのように対処すればよいのでしょうか。
また、どのようにすれば眼に入る危険性を避けられるのでしょうか。
幾つかご紹介させていただきます。
●薬品の危険性
= 重度の場合視力障害が出る恐れがあります =
薬物が眼に入った場合、角膜障害の程度は、薬物の種類、濃度、眼に入っていた時間によって異なります。薬物の酸やアルカリの濃度が高ければ高いほど危険です。眼科医は、症状、所見により、眼を十分に開眼して30分~1時間、重度のアルカリ腐蝕では数時間以上、2リットル以上の生理食塩水、硝酸水、無菌蒸留水で十分に洗眼し、リトマス試験紙で結膜のうのPHが正常範囲に戻るまで処理を行ないます。もちろん点眼や内服療法を行ないますが、場合によっては眼球の中の前房水を抜くことや、または前房を洗浄します。さらに、角膜の周囲や結膜を切開したりはがしたりして血液の循環をよくし、角膜組織の壊死を防ぐ手術を行ないます。特に角膜が白く濁って虹彩や瞳孔が見えない場合の予後は不良で、なかなか治らず、視力障害も著明です。
●眼に入った時の対処法
= 洗眼は最低でも15分以上 応急処置後は 必ず眼科へ =
大原則は決してこすらないこと、そして必ず眼科を受診してください。
液体は薬品の種類に関わらず、速やかに多量の流水で洗眼する必要があります。勢いの強い水で洗うとかえって眼が傷つく恐れがある為、顔を横に向けてヤカン等からゆっくりと水を注ぐか、水道の水を弱く出し、水が眼に斜めに当たるようにしながら15分~20分洗い続けてください。洗う時間は少なくとも15分以上必要です。落ち着いて時間を計りながら行ってください。応急処置後は必ず眼科を受診してください。状態によっては視力障害も起こりえます。医師の診断を仰ぎましょう。
●眼に入る危険を避けるには?
= 簡単なことで眼は危険から守れます =
洗浄剤等の薬品を使用する場合は、眼の保護に、眼鏡、水中眼鏡、ゴーグル等を着用してください。目線より上の天井等に薬品を使う場合は、柄付きのスポンジ等に染み込ませて使用してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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