730.遺伝する眼疾患について
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今回のテーマは「遺伝する眼疾患について」です。
眼疾患の中には、染色体になんらかの理由で異常が起こったり、遺伝子の欠陥があったりすることよって親から子へ伝わる遺伝性の疾患があります。
以下は代表的な遺伝性眼疾患になります。
◎屈折異常
屈折異常は、水晶体のピント合わせがうまくできずに起こります。最も一般的な屈折異常は、近視・遠視・乱視です。屈折異常は眼鏡やコンタクトレンズの装用によって正視の状態に矯正できるため、日常生活にはあまり影響しない場合が多いです。
◎斜視
斜視にはさまざまな種類がありますが、中でも間欠性外斜視は常染色体優性遺伝のかたちをとりますが、症状の出やすさはあまり高くありません。
◎色覚異常
ほとんどが男性にみられ、全男子人口の5-6%ほどといわれています。女性は全色覚異常者の4%ほどです。色覚以上の原因は、網膜の錐体細胞にある視細胞の異常で、正常な人に比べて赤や緑を認識する能力が劣るのが特徴です。色覚異常は日常生活にほとんど影響がないため自覚されにくく、学校検診ではじめて指摘されることが多いようです。
◎緑内障
眼球内部の圧(眼圧)が高くなるために、視神経がおされ、視力の低下や視野狭窄がおこる病気を緑内障といいます。遺伝性の緑内障には先天性緑内障があり、ほかにも、スティックラー症候群、無虹彩症などの他の先天異常に合併しておこる続発先天性緑内障があります。自覚症状があまりないのが特徴のため、初期症状を見逃さないことが大切です。
◎網膜色素変性症
膜色素変性症とは網膜に異常な色素沈着が起こる一連の病気のことです。
最初は網膜が壊れていくにつれて、周辺が見えにくくなったり、暗いところが見えにくくなったりします。長い年数をかけて進行することもあり、視野が欠け、中心だけが見えるという場合もあります。遺伝性疾患と考えられていて、遺伝子検索も多く行われていますが、これまでのところ単一遺伝子ではなく多数の遺伝子が関わっていると考えられています。現在は有効な治療法がないため、残された視機能をできる限り有効に使うためのリハビリが治療の中心になります。全身的な異常を伴う場合もあります。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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