729.飛蚊症とは
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
寒気の中にも早春の息吹が感じられる頃となりましたが、ご機嫌いかがでしょうか。
今回のテーマは「飛蚊症」についてです。
・飛蚊症とは
飛蚊症とは視界にごみや虫のようなものが飛んでいるように見える症状です。
黒い点や虫のようなもの、または薄い雲のようなものが視野の中に見えたり、視線を動かしたとき、それが一緒に移動したりするように感じることもあります。
飛蚊症は、病的なものと生理的なものとに分けられます。
・生理的飛蚊症
加齢や近視眼などによくみられます。
眼の中の硝子体は加齢により少しずつ液体に変化し、しぼんでいきます。
そして、60歳前後になると網膜から剥がれて硝子体と網膜の間に隙間ができます。
これを後部硝子体剥離といい飛蚊症の原因となります。
・ 病的飛蚊症
なかには重篤な疾患の初期症状として起こっている場合も多々あります。
網膜剥離・網膜裂孔・糖尿病網膜症・硝子体出血・ぶどう膜炎などが挙げられます。
目の中の出血や網膜の剥がれ、眼内の炎症物質が浮遊物として知覚されている状態です。
網膜・硝子体の疾患は、放置すると視力低下や視野の欠損につながります。
また、ぶどう膜炎は早期に発作を抑える事が重要になってきますし、様々な合併症を疑う必要がある場合もあります。
浮遊物が増えた・形が変わったなどの急激な変化がある場合は、病的なものである可能性が高まります。
病的なものか生理的なものかの判断をつける為にも、まずは眼科の受診をおすすめします。
・ 検査・治療について
視力や、目の精密検査が行われますが、最も重要な検査は眼底検査です。眼底検査では、散瞳薬を使って瞳孔を広げ、検眼鏡を使って瞳孔から眼球の奥の網膜の状態を調べます。
散瞳薬を使用すると、光がまぶしく、近くが見づらい状態が約5~6時間(個人差があります)続きますが、自然に元に戻ります。
その他にも眼の中の状態を知るため、医師の判断により目の奥の写真を撮ったり、網膜の断層撮影を行います。
眼底検査の結果、生理的な飛蚊症であれば定期的に眼底検査をして、経過をみます。
網膜裂孔や網膜剥離などが認められれば、すぐに治療をします。
当院では、網膜裂孔に対してレーザー治療を行っています。
ガス注入術などの入院や必要な治療を考えたほうがいいと判断した場合は、他の病院宛てに紹介状を書く事もあります。
疾患の原因や程度によって治療の方針も変わってきますので、医師との相談のうえで指示に従ってください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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