98.頭痛と眼科疾患の関係

こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所でございます。
夏の暑さも少し和らいできましたね。夏の疲れが出る時期なので、お体にはお気をつけ下さい。
今回のテーマは「頭痛と眼科疾患の関係」です。

原因不明の頭痛で、悩まされることはありませんか?
頭痛には様々な種類があります。大きく分けて症候性頭痛と機能性頭痛に分けられます。症候性頭痛は、脳腫瘍、クモ膜下出血、あるいは慢性硬膜下血腫など、腫瘍や出血のような器質的な異常があっておこるものです。機能性頭痛は、偏頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛があります。その中でも、緊張型頭痛は一般における有病率が30~78%の範囲とされ、もっとも多いタイプの頭痛です。このように様々な頭痛の中には、眼疾患が原因の為に起こる頭痛も数多くあります。

■頭痛の症状により発見される眼疾患
・急性閉塞隅角緑内障 … 水晶体と虹彩後面が接触して虹彩からの房水の流出が妨げられて突然起こる緑内障です。突如激しい頭痛、目の痛み、腹痛、嘔吐などの症状が出ます。激しい頭痛などによる症状から脳疾患などと疑われやすく、対処が遅れると一晩でも失明の危険があります。薬物療法ですぐに眼圧を下げ、その後、レーザー治療や外科的手術で再び発作が起こらないように房水の流れをよくする治療を行います。
・ 視神経炎 … 片眼に、数日~1週間くらいの間に進行する、比較的急激な視力低下で発症します。見ようとする部位が見えない中心暗点を示すこともあります。また、眼を動かすと眼の奥が痛むことが特徴的です。
・閃輝性暗点症 … 目の前が暗くなって、ちらちらする光が見え、そのあとに頭痛を伴います。脳循環障害が原因で起こる場合があるので注意が必要です。
・眼精疲労 … 目の奥が痛み、ときに頭痛、肩こり、吐き気なども伴います。度の合わない眼鏡を使用していたり、老視の初期などで無理な近業作業を行った場合などに起こることがあります。緑内障や白内障でも眼性疲労が出現することがあり注意が必要です。最近は、特にパソコンなどを使用する機会が増えたため、これが原因の眼精疲労が増えています。その他、全身疾患に伴うもの・心因性のもの・環境によるものなど、眼精疲労をもたらす要因は非常に多岐にわたっています。
原因を特定し、それが発見されれば排除することが必要です。眼鏡が合わない場合は作り直したり、目の病気が発見されれば治療したりします。パソコンを使用する機会の多い人は、適度な休息を取りながら行うことが非常に大切です。ビタミン剤の配合された点眼薬や内服薬が有効である場合があります。

*他にも眼疾患が原因で起こる頭痛は数多くあります。
眼疾患が原因の頭痛だと思うようであれば、一度医師にご相談ください。


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すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。

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