718.生理的盲点について
こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
すっかり冬の寒さとなってまいりました。体調管理に気を付けたい季節ですね。
今回のメールマガジンのテーマは「生理的盲点について」です。
「盲点」という言葉をわたしたちは日常で使います。見落としがちな問題点のことであり、思考の過程で考えが至らなかったことを意味することも多くあります。ここでも「見る」ことの重要性がうかがえます。
まず盲点とはなんでしょうか。盲点とは目の網膜に左右に1つずつある「見えないスポット」のことです。この部分は視神経が集まって束になっており、「視神経乳頭」と呼ばれています。この視神経乳頭には光を感じる「視細胞」という細胞が存在せず、この部分に光が当たってもその信号は脳まで届きません。そのため脳は見えていないと判断します。
両目で見ているときはお互いの目がお互いの盲点を補うように機能しているため、私たちが盲点の存在を意識することはほとんどありません。しかし、片目で物を見ているときには盲点の存在を確認することができます。見えない部分のことは暗点と呼ばれます。この暗点には、絶対暗点(全く見えない暗点)と比較暗転(正常より感度が下がると見えにくい暗点)の2種類があります。
脳と目によって見え方を補う機能はとても高度なため、緑内障や黄斑変性といった視野が欠けてしまう病気はかなり進行していても脳が勝手に視覚情報を補ってしまうため症状を感じないことがあります。そのため健康診断などで緑内障の疑いと診断された場合や、気になる症状がある方は医師の診察を受けるようにしましょう。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
-
院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
-
初めての方でもご予約できます。
-
常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
初めての方でもご予約できます。