69.花粉症を抑える方法

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
もうすぐ暖かい春がやってきますね。
今週のテーマは「花粉症を抑える方法」です。

<花粉症とは>
花粉症とは、植物の花粉(アレルゲン)によって引き起こされるアレルギー症状の一種です。私たちは、細菌やウイルスなどの異物が体内に入ると、それを取り除こうとするために、体内に抗体を作ります。
花粉が体内に入った場合、IgE抗体という物質が作られます。この抗体が働くと、神経を刺激する化学物質(ヒスタミンなど)が放出されるため、目や鼻などにアレルギー症状があらわれます。

<症状>
まず、目のまわりがかゆくなります。こすったり、かいたりすると症状が悪化し、まぶた・結膜が腫れ、角膜が傷つき、目がゴロゴロしたり、痛みを伴います。涙が止まらなくなることもあります。
目以外にも、鼻、喉、気管支、胃腸にもさまざまな症状が現われ、全身の倦怠感や発熱が出る場合もあります。

<花粉症の原因・アレルゲンの種類>
花粉症の原因となる植物は、約60種類といわれています。
花粉は風に運ばれ、飛散します。
それぞれの土地によって、花粉症の原因(アレルゲン)は異ます。飛散時期は、同じ植物でも北と南の温度差で異なります。

代表的な花粉症の原因(アレルゲン)
現在の日本の人口の約20パーセントは、スギがアレルゲンとなって花粉症を引き起こされ、その中で、目の症状は約95パーセントにみられるといわれています。

<花粉症の検査>
当院では、花粉症の原因(アレルゲン)を調べる検査を二種類実施してます。
①イムファストチェック
指先等からのごく微量の血液で、スギ、ネコ、ダニの三項目の原因物質がその場で判定できます。
②特異的IgE(MAST33アレルゲン)
採血による少量の血液で、33項目のアレルギーの原因が1度の検査でわかります。検査結
果は1週間後にお渡し致します。
検査ご希望の方はお気軽にご相談下さい。
<花粉症の予防法とは>
①3月中旬から4月上旬までの間はスギの開花最盛期にあたり、この間の晴れた日や風の強い日に大量の花粉が飛散します。
このような日に外出すると、大量の花粉を吸い症状が著しく悪化しますので、やむを得ず外出する場合は、 マスクやめがねなどの着用を心がけて下さい。また、自転車やバイクの利用は避けた方がよいと思います。

②花粉を浴びないことが1番の予防法ですが、ほとんどの人が不可能です。
お出かけの際には、以下項目を参考に、なるべく花粉を回避しながら、上手に花粉の時期を乗り越えましょう。
●外出時はマスク、眼鏡、帽子、マフラーを着用しましょう
●花粉を家の中に入れないようにしましょう
●たばこ、お酒は控えましょう
●バランスのとれた食生活を送りましょう
●コンタクトレンズ使用者は、メガネまたは1日タイプのコンタクトレンズにしましょう

③外出後は、室内への花粉の侵入を防ぐことが重要です。
スギ花粉シーズン中に窓などを開放すると、室内に花粉が侵入し、花粉症を悪化させる原因となります。
一方、屋外で長時間作業をした場合には、着衣にも花粉が付着しています。
ブラシなどで花粉を払い落として屋内に入り、ふとんや洗濯物を外に干すことも、室内に花粉を持ち込むことになります。

④花粉症の症状が出た場合には速やかに医師と相談すること
花粉症は風邪の症状と混同されやすいため、治療が遅れがちとなります。
くしゃみ、鼻水、眼のかゆみといった症状が花粉シーズン中に認められた場合、花粉症の可能性もありますので、速やかに医師と相談し早期治療に努めることです。

⑤スギ花粉シーズン前に予防対策をとること
例年は、2月中旬頃から連続的に空中花粉が観測されます。
この飛散が始まる2週間前から抗アレルギ-剤等を服用することによってシーズン中の症状を軽減することができます。

<花粉症の対症療法とは>
花粉症の時期になったら、対症療法を行います。
あらかじめ季節が判明していれば、かゆみなどの自覚症状が出現する前に目薬をつけ始めることで、症状の出現を予防したり、軽くしたりすることができます。
当院では、症状を緩和するための点眼薬、内服薬を処方しております
花粉症の症状が出たら、抗アレルギー作用をもつ目薬を用いた治療が主に行われますが、かゆみなどの症状が強いときは、ステロイドを含む目薬が使われることもあります。
ステロイドは、症状を抑える効果は強いのですが副作用として眼圧上昇を起こすことがあるので眼科に通院しながら注意深く使う必要があります。

●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。

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