42.強膜炎・上強膜炎
こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
青空のまぶしい日々となりました。この夏、楽しい思い出をつくってお過ごしください。
今週のテーマは【強膜炎・上強膜炎】です。
強膜炎・上強膜炎とは
強膜炎とは、強膜(眼球の「外壁」の白く硬い組織)に炎症が起こる病気です。
上強膜炎とは、上強膜(強膜の表面にある血管に富んだ柔らかい薄い組織)に炎症が起こる病気です。
症状
症状としては眼の痛み (通常、突き刺すような非常に激しい痛み)があり、あまりの痛みに眠れなかったり、食欲が落ちることがしばしばあります。
このほか眼の圧痛、涙量の増加、 明るい光に対して過敏になるといった症状が出ます。
ときに、炎症の程度がひどいために眼球の穿孔を起こし、摘出しなくてはならないこともあります。
上強膜 炎は青年期にみられ、男性よりも女性に多く発症します。炎症は通常、眼球の限られた部分にのみ起こり、
その部分が少し盛り上がったようになって赤くなります。ときにはやや黄色みがかった色になる場合もあります。
症状としては眼の圧痛(押すと痛みを感じる)、かゆみや痛み、涙量の増加、明るい光に対して敏感 になるなどがあります。
上強膜炎が他の病気の徴候であることはほとんどなく、自然に消えてまた再発する傾向があります。
診断は症状と眼の観察所見に基づいて行われます。
内科疾患との関連性
アトピー性皮膚炎、乾癬(カンセン)、慢性関節リウマチ、他の自己免疫疾患などの全身疾患を合併することもあります。
原因
今のところ原因がわかっていないものも比較的多くみられます。
リウマチなどの合併症でも引き起こされる場合がございます。
治療方法
強膜炎の治療には非ステロイド性抗炎症薬や、ステロイド薬を服用します。
点眼薬や軟膏は強膜炎にはほとんど効果がありません。関節リウマチがある場合やステロイド薬の効き目がない場合は、
免疫抑制薬が必要になることがあります。
上強膜炎の治療についてですが、血管を収縮させる作用のある点眼薬で眼の赤みを改善できます。
より早く症状を抑えるためステロイド点眼薬か非ステロイド性抗炎症薬の内服薬が処方されることもあります。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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