41.角膜ジストロフィー

こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
連日、猛暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今週のテーマは【角膜ジストロフィー】です。

 

角膜ジストロフィーとは、コレステロールやカルシウムなどが角膜に沈着して、両目の角膜が白濁する遺伝性の病気です。
通常は透明である角膜に、白っぽい不透明な部分ができるのが徴候です。
角膜の中央部に出来るものと、角膜の周辺部に出来るものがあります。
軽度であれば、無傷のものありますが、多くのものは視力低下と眼痛がおこります。
症状が酷いときには、角膜全体が黒ずんだり、青みがかったりし、色素沈着をおこします。
この病気の多くは進行性で、最初は角膜の小さな白濁点から始まり最終的には角膜表面のほとんどを覆うようになります。


種類
顆粒状角膜ジストロフィー・・・角膜の混濁が部分的であるため、軽度であれば全く無症状ですが、年齢とともに視力の低下や眩しさを訴えるようになります。
格子状角膜ジストロフィー・・・角膜の混濁よりも視力低下が強く、また角膜の上皮の接着が不良なため、再発性角膜びらんを生じて眼痛を生じることがあります。
斑状角膜ジストロフィー・・・年齢とともに強い視力障害を生じてきます。
膠様滴状角膜ジストロフィー・・・かなり若いころから、アミロイドという物質が角膜の表面近くに沈着して表面がでこぼこになるため、視力障害や眩しさが強いのが特徴で、再発性角膜びらんも生じます。
フックス角膜内皮ジストロフィー・・・年齢とともに強い視力障害を生じてきます。

 

症状
角膜が濁ることにより、視力が低下して以下のような症状がでます。
●眼痛
●光が眩しく見にくい
●角膜の表面がでこぼこする。

 

原因
原因は遺伝であり、最近、フックス角膜内皮ジストロフィーを除いて、原因となる遺伝子が解明されました。
治療方法原因の遺伝子は最近わかりましたが、まだそれによる原因治療は開発されていません。
手術での治療もありますが、原因が内因性であるため、手術を行っても再発してくる可能性があり、それが現在の課題となっています。

 

手術方法
エキシマレーザーというレーザーを使用して角膜表面のにごりのあるところを削る方法や、角膜移植が選択されます。
角膜ジストロフィーでのレーザーや角膜移植の成績は一般に良好です。

  • 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。 

  • ●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
    ●無断での記事転載はご遠慮ください。
    ●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
    ※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。

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