36.黄斑上膜
こんにちは。
池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
そろそろ夏本番ですね。
今週のテーマは「黄斑上膜」です。
網膜というのは眼の一番奥に視神経の集まっている組織で、光を感じ取る役割をします。
その網膜の中に、物体を特に鮮明にはっきりと感じることのできる部分があり、それを黄斑といいます。
黄斑上膜とはこの黄斑の上に膜ができる病気なのです。
<原因>
[加齢によるもの]
40歳から60歳くらいになると、眼の大部分を占める硝子体に変性が起こってきて、硝子体が網膜から離れていくのですが、この時に黄斑に硝子体の一部が残ってしまうことがあり、これが分厚くなって黄斑上膜となると考えられています。
[その他]
外傷・ぶどう膜炎など眼の中の炎症が原因となって黄斑上膜ができる場合もあります。
<主な自覚症状>
●視力低下
●物がゆがんでみえる
<検査方法>
視力検査をして、その後眼底の詳しい検査、アムスラーチャートを使用した検査を行います。
●眼底検査
眼底にある網膜の状態をくわしく調べるために行います。検査の前に目薬をさして瞳孔を開きます。まぶしくて近くが見えにくい状態が約3時間続きますが、自然に元に戻ります。
●アムスラーチャート
碁盤の目が描かれた表の中心を患眼で見て、変視症 (見たい部分がゆがんで見る) やコントラスト感度の低下、 中心暗点 (見たい部分が見えない) などの症状の検査をします。
<主な治療方法>
黄斑上膜は、すべて治療が必要というわけではありません。
視力障害や変視症の程度、発症してからの期間などさまざまな条件を考慮して治療方針を決めます。
症状の進行がある場合は、医師との相談、患者様の希望により、硝子体手術を行うことがあります。日常生活に不自由がない場合は、経過観察となります。徐々に発症・進行しますが、失明に至るという病気ではありません。まずは医師に診てもらい、手術、経過観察の要否などを診断してもらいましょう。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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