685.円錐角膜とは?
こんにちは、池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
今回のテーマは「円錐角膜とは?」です。
まず円錐角膜とは、進行性の角膜疾患であり角膜が菲薄化し角膜下方が次第に突出してくる疾患です。
すなわち、角膜の屈折率が進行により変化していくので不正乱視と呼ばれる眼鏡やソフトコンタクトレンズでは矯正しにくい乱視が進行します。
10代~20代から発症し、40代程まで進行が続くと言われています。現在でも原因は不明であるが多くはアトピー性体質との関連があると報告されています。
症状
症状としては、まず屈折率の変化による視力低下の自覚や乱視の進行による歪みを自覚します。
初期の頃は眼鏡でもソフトコンタクトレンズでも矯正可能で生活に必要な視力を充分に確保出来る可能性があります。
しかし進行とともに角膜の突出が強くなってくると、眼のカーブに対してソフトコンタクトレンズのカーブが全く合わなくなってくる為矯正出来なくなってから自覚して来院される方をよく目にします。
さらに、進行とともにイメージとしては角膜がどんどん圧縮されるような状態になってくるので角膜に皺が寄って混濁に至り濁ったような見え方にもなる可能性があります。
検査
検査としては基本的な視力検査にて矯正が現状どこまでできるか、目の屈折異常を機械で測り、角膜形状解析と呼ばれる機械で形を解析します。
ただ、進行するか否かを確認したい為定期的なご来院にてどのくらいで進行しているのか程度を測らないといけないです。
その為定期検査のスパンはDrにもよるのですが、指示された月ごとにチェックすることをお勧めいたします。
治療
残念ですが、角膜突出の進行を止めることは出来ないです。
視力維持の対処療法として、軽度から中期であればハードコンタクトレンズの装用が第一選択になってきますが、ソフトタイプのコンタクトレンズと違って装用時の異物感が強いのでコンタクトレンズのベースカーブ選定が重要になってきます。
他には重症度になってくると、手術にて角膜の表面にリングを埋め込む手術、角膜を移植してしまう手術の場合もありますが当院ではそこまでは行っていない為、他院様へご紹介という形になってしまいます。
もしも、ご自身が以前から比べて乱視が強くなった・眼鏡やソフトコンタクトレンズで矯正しても視力が出づらくなったなどの症状があれば一度ご相談下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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