34.タイゲソン角膜炎
こんにちは、池袋サンシャイン通眼科診療所です。
梅雨の時期ですが、いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは<タイゲソン角膜炎>です。
<タイゲソン角膜炎とは>
タイゲソンという人が発見した角膜炎です。
なんらかのウィルス感染が関係しているとも言われていますが、はっきりした原因はわかっていません。
両眼性で、角膜表層に多数の小さい混濁が生じます。
<症状>
異物感や眩しい羞明感、流涙が主な自覚症状で、軽度の視力低下を訴えることもありますが、眼痛を生じることは少ないでしょう。
どの年齢層でもみられますが、20~30歳台に多く見られます。
<原因>
ウィルスによるものと考えられていますが、現時点で原因は不明です。
<眼科医が見た所見>
角膜表面(上皮内)に点状の灰白色混濁が散在します。
よく観察しますと、1つの点状混濁は微粒子が集合し星型にみえます。
<治療法>
自然に消退する傾向があるので、自覚症状が強くなければ様子を見てもよいでしょう。
自覚症状が強い場合には、ステロイド点眼薬を使用します。
再発を繰り返す場合には点眼回数、使用するステロイドの濃度に関して考慮します。
異物感の強いときだけ点眼するようにする場合もあります。
<予後>
この疾患は長期にわたり症状が弱くなったり、強くなったりと繰り返すことが多く根治は困難ですが、重篤な視力障害を残すことはありません。
この病気には、ステロイド点眼に反応しますので、点眼を継続的に使用することによって再発を緩和することはある程度可能です。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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