13.目の異物の対応策

こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。今週は【目の異物】についてです。

目の異物は大きく分けると『結膜異物』、『角膜異物』、『眼内異物』の3つに分けられます。

 

『結膜異物』・・・白目やまぶたの裏側にゴミがついたものを結膜異物と言います。
(原因)
砂や昆虫など、さまざまなものの飛入りが原因でおきます。
(症状) 異物感・充血・眼痛などの症状があらわれます。異物が角膜に傷をつけ、鋭い痛みを感じる事もあります。但し、異物が下瞼の裏に入ると、瞬きで動くことが少ないので、痛みを感じない事もあります。
(治療法)
洗眼で流しきれない異物は、眼科にかかり、取り除いてもらいます。

 

『角膜異物』・・・黒目にゴミがついたり、刺さったりすることを角膜異物と言います。
(原因)
代表的な角膜異物の一つに、鉄工所などでの作業中に飛んでくる鉄片異物があります。その他、飛んできたゴミ、植物片、小さな昆虫、砂、ハードコンタクトレンズなど、さまざまな小物体があげられます。
(症状)
角膜は非常に痛覚が発達している為、異物が付着した瞬間に異物感、眼痛などの症状があらわれます。鉄粉異物が入ったまま放置しておくと、角膜や球結膜の異物の周りにサビの環が出来てしまいます。このサビを充分に取らないと、痛みや刺激症状(球結膜充血)が続く事があります。黒目が濁ってしまった場合は、若干の視力低下を招くこともあります。
(治療法)異物を除去し、同時に感染の予防を行ないます。角膜に刺さっている異物は細隙灯(さいげきとう)顕微鏡で丁寧に除去する必要があります。除去後は感染を予防する為に、抗菌薬の入った眼軟膏を入れ、眼帯をします。汚染されている異物の場合には、特に感染予防対策が大切です。一旦、感染を起こした場合には、角膜潰瘍など、重い合併症に進む危険性があります。

 

『眼内異物』・・・黒目や白目を通り越して目の中にゴミが入ってしまったものを眼内異物と言います。
(原因)
眼球内異物は、ハンマーで石をたたいたり、ノミを使っているときに、小さな破片が目に飛入る場合がほとんどです。
(症状)
外傷性白内障、硝子体出血などの合併があれば自覚症状として視力の低下、眼痛などを生じますが、異物が小さい場合などは自覚症状が乏しい場合もあるので、注意が必要です。
(治療法)
異物の飛入りした場所により治療の方法は異なってきますが、基本的には入院して、手術で異物を摘出する必要があります。その際、白内障を合併していれば白内障摘出術、網膜剥離を合併していれば網膜復位術を併用して行ないます。術後は異物により、感染の危険性がある為、抗生物質の投与を行ないます。感染を起こしてしまうと、きわめて重篤になるので、緊急手術をしなくてはいけません。

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