5.眼底出血について
こんにちは。池袋サンシャイン通り眼科診療所です。
立冬も過ぎ、すっかり日脚も短くなりましたね。
今週から、メルマガ配信が毎週となりました。よろしくお願い致します。
今週のテーマは「眼底出血」についてです。
「眼底出血」とは、網膜表面の血管の破綻や閉塞することで起こる網膜の出血です。
出血の量自体は微小で貧血などの原因とはなりませんが、重度の視力障害を来すこともあります。
<主な原因>
眼底出血をきたす病気は数多くあり、以下は代表的な原因です。
1.高血圧・糖尿病・腎臓病などの全身病による網膜(硝子体)出血
2.網膜血管の動脈硬化を基盤に生じる網膜(硝子体)出血
3.外傷(眼球打撲等)による網膜(硝子体)出血
4.後部硝子体剥離による網膜裂孔形成の際に生じる網膜(硝子体)出血
中でも一番多くて重要なのは糖尿病によるもので、成人の失明原因の第一位です。糖尿病の人は早期から定期的な眼底検査が非常に大事です。早期に治療すれば失明を免れます。
次に多い原因は、高血圧症や動脈硬化症に伴う網膜中心静脈閉塞症です。このタイプの眼底出血を起こす人は、その後に脳血栓を起こす危険性があるので要注意です。
<主な症状>
主な症状は、視力の低下や霞み、飛蚊症(物が飛んで見える)、歪視症(物が歪んで見える)などです。中心部が出血すると視力低下がおきます。視力がどの程度まで下がるか、どの程度回復するかはどこに出血したかによって変わります。出血した場所は視野が欠けます。しかし、周辺部におきるとほとんど自覚症状はありません。
<主な検査方法>
視力検査・眼底検査・視野検査・蛍光眼底造影検査などをします。
特に蛍光眼底検査は、造影剤を注射して眼底の血管を詳しく調べることができるので、治療の上で大切な検査です。
<主な治療方法>
全身疾患による眼底出血の場合は、その原因となる病気を治療することがもっとも大切です。
通常眼底出血は1~3ケ月で吸収され消失しますが、内科的管理を怠るとまた再出血しますので、長期にわたる治療が必要となります。
薬物治療・・・初めは血液の流れを良くする薬を使います。
手術・・・再出血を防ぐために、レーザー光線で眼底を凝固する場合もあります。
また硝子体出血が長期間吸収しないときには、硝子体切除をおこなって血液で混濁した硝子体を取り除くこともあります。
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院長: 堀 好子
(日本眼科学会認定 眼科専門医 医学博士)所属学会:日本眼科学会会員、日本眼科医会会員、日本角膜学会、 日本眼科手術学会、日本眼内レンズ屈折手術学会
経歴 昭和61年 岩手医科医学部 卒
平成2年 岩手医科大学大学院 卒平成3年 岩手県立大船渡病院 眼科医長
平成5年 岩手医科大学眼科助手
平成5年 ハーバード大学スケペンス眼研究所勤務
平成9年1月 東京歯科大学眼科勤務
平成9年6月 南青山アイクリニック勤務
平成20年 東京歯科大学市川総合病院勤務平成22年4月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 管理医師就任
主な論文 The three-dimensional organization of collagen fibrils in the human cornea and sclera.(旧姓Komai)
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常勤: 新川 恭浩
(日本眼科学会認定 眼科専門医)所属学会:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴 平成13年 熊本大学医学部 卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務
平成26年10月~ 池袋サンシャイン通り眼科診療所 勤務 -
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