眼球打撲

※記載内容はあくまで一般的なもので、実際の治療法、治療薬、検査等に関しては、全てご担当した医師が決定するため、記載内容と一致するとは限りませんのでご理解の程宜しくお願い致します※

眼球打撲の症状・原因の説明です。
当診療所では、受傷動機を詳しく問診した上で、視力検査眼圧測定をし、散瞳(瞳孔を広げること)のうえ、眼底検査をしております。必要な場合は、視野検査DRI OCT Triton(3次元眼底像撮影装置)による検査も行い、網膜裂孔が発見されれば、レーザー光凝固術を施行しております。

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眼球打撲とは

眼球が強い外力を受けた時、周りの組織に影響が生じることです。
眼球自体が障害を受けるというよりも、眼球を包んでいる周りの組織にダメージを与えることがほとんどです。

眼球打撲の原因

転んで眼をぶつけた、球技をしていてボールが直接当たった、相手の選手と接触した際に眼を強くうったなど、眼球が急激な外力を受けることが主な原因です。

眼球打撲の自覚症状

かすみ、充血、眼痛、出血、物がふたつに見える、飛蚊症、視力低下などの症状が出ます。
眼球を打撲して、上記のような自覚症状がひとつでも当てはまる場合は、たとえすぐに症状がひいたとしても、一日も早く眼科専門医による診察を受けて下さい。

眼球打撲によって起こる主な疾患

眼球打撲はさまざまな障害の危険性があります。


強い衝撃で眼球を打撲すると、眼球内出血による網膜剥離緑内障白内障、骨折を起こしている可能性があります。放置すると、失明してしまう恐れがあります。
急性緑内障の場合、我慢できないような痛み、かすみの症状が現れます。網膜剥離、緑内障、白内障の場合、打撲後しばらく痛み、かすみなどの症状が続きます。

角膜外傷

角膜(黒目)に傷がついている状態で、点状表層角膜症・角膜びらんなどを引き起こします。 自覚症状は、目を開けていられないくらい涙がでる・異物感・痛み・充血などがあります。 症状は強いものの、適切な治療をすることで早く軽快することが多いです。

結膜裂傷

結膜(白目)が裂けることをいいます。外傷による結膜下出血は強膜破裂と眼内異物の有無を判定する必要があります。

眼瞼裂傷

眼瞼(まぶた)が裂けてできた傷のことです。 傷の深さ、ごみなどの異物の有無、感染の有無、眼球周辺の損傷(特に涙の通り道)の有無により治療法が異なってきます。

前房出血

前房(角膜と虹彩の間)を循環している房水中に血液が溜まっている状態で、視力が低下します。ひどい場合は眼圧が上昇し、吐き気をもよおすこともありま す。受傷後1週間くらいまでは再出血の危険性があり、この間は運動などを控えるようにしなければなりません。再出血が起これば吸収が遅く、遷延して角膜染 色(くろめの裏面が赤く染まる)を起こすようになると手術治療(前房洗浄)をしなければなりません。

隅角解離

眼球を前から押すような外力が加わったときに虹彩(茶目)と水晶体(目の中のレンズ)が後ろに無理やり押し下げられて,虹彩の根元が角膜との間で裂けてお きます。後に続発緑内障(眼圧が上がって視野が障害される)や低眼圧黄斑症(不正乱視が出て見えにくくなる)の原因になることがあります。数ヶ月は眼圧の 継続的な測定が必要です。

外傷性虹彩毛様体炎

炎症細胞が前房中に出現し、房水が濁ってかすみ目を起こします。炎症を抑える点眼薬を数日~数週間続けます。

水晶体脱臼

水晶体脱臼とは、水晶体が本来あるべき位置からはずれて、前房、硝子体、結膜下等に脱出した状態をいいます。また、水晶体が完全には脱臼しておらず、ずれているものを水晶体亜脱臼といいます。水晶体が完全脱臼し硝子体中・前房中にある場合や、緑内障、ぶどう膜炎などの合併症を起こした場合は、手術で水晶体を摘出します。硝子体中に水晶体が落下している場合、水晶体を破砕吸引します。前房中に水晶体が脱出している場合は、嚢内摘出術にて水晶体を摘出します。

眼窩底骨折

眼球が強い外力を受けた時に起こる眼球周辺部の骨折です。
物が二つ見える(複視)・眼球が引っ込んで見える(眼球陥没)・眼球運動障害などを生じます。複視が重度でなく、眼球運動に制限がなければ様子をみますが、日常生活の上で不自由を感じるようであれば手術が必要になります。

網膜震盪症

網膜に届くほどの強い外力が加わって起こる浮腫(腫れ)です。1週間位で回復します。

眼球打撲の主な検査方法

視力検査眼圧測定をし、眼底部の写真撮影も行います。また、瞳孔を開いて眼底部の精密検査を行い、必要な場合は視野の検査も行います。(目の動きに制限や、ものが二重に見える度合いが強ければ、斜視検査を行う場合もあります。)

眼球打撲の主な治療方法

前房出血や網膜剥離の場合、手術を行う場合もあります。症状に応じて患部を冷やす、点眼などの治療を行います。

上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。

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